株式会社クアンド

北九州発のスタートアップ

株式会社クアンドは八幡東区と福岡市中央区に拠点を持つスタートアップ企業だ。機械学習やビッグデータ分析といった技術をベースに、地域産業の課題を解決するためのシステム開発/事業開発を行っている。顧客は小売業・製造業・金融業など多岐にわたる。

CEO下岡氏(33)とCTO中野氏(33)は北九州の出身で小学校の同級生。2017年の創業以来、多くのピッチイベントでも入賞を果たし、メディアからの注目も集めている。

産業をアップデートする

クアンドがビジョンとして掲げるのは「地域産業・レガシー産業のアップデート」。旧態産業に対し、ハード/ソフト両面の最新技術と新しい事業アイディアを提供することで、多方面でデジタルトランスフォーメーションを起こしている。

CEO下岡氏は北九州への思いをこう語る。「その土地の産業のありかたはそこで暮らす人々そのものに大きく影響を与えます。私たちの世代は北九州が栄えていた頃を知りませんが、北九州にはまだまだポテンシャルのある企業がたくさんあります。新しい価値を創り出す企業が地方にたくさん生まれれば、そこに暮らす人々が幸せになる。我々はワクワクするような仕事を地域に創っていきます。」

自社プロダクト「SynQ Remote」

クアンドが創業から中心に行ってきたのはクライアントからの受託やレベニューシェアという共同事業開発だが、現在は自社プロダクトの開発にも力を入れている。

「SynQ Remoteは工事現場とオフィスをARビデオチャットでつなぎ、図面を共有しながら指示・管理をすることができるアプリです。建設現場の人手不足を解決し、将来的には現場仕事のあるすべての領域への展開を目指しています。実証実験を共に行ってくれる企業や自治体も増え、リリースに向けて着実に開発を進めています。」

フラットで風通しの良い社風

年に2回も従業員で合宿を行うというクアンド。個性的なメンバーがそろっているが、皆とても仲が良く、オフィスには部活のような雰囲気がただよう。

Uターンで地元に戻ってクアンドに転職した新家さんは「自分の希望や意見を聞いて、自分に適した役回りを与えてくれる会社です。」と満足感を得ているようだ。

米国人エンジニアロバートさんは「この会社のいいところはフラットに話ができて、自分の意見をプロダクトに反映できるところだね」と話す。平均年齢28歳の若さと情熱あふれるチームは今後も北九州を盛り上げ、そして全国に羽ばたいてくれるだろう。