株式会社フジコー

国内電気炉メーカー向け条鋼圧延ロール
シェアナンバーワン&技術オンリーワン
株式会社フジコー(戸畑区)は1952年創業。溶接・溶射・鋳造など金属表面処理独自技術を基本に、三大高炉メーカー向け操業請負・メンテ工事や大型消耗部品の製造供給を主業とする。
中でも世界唯一の鋳造技術・摩擦溶接技術で作られる条鋼圧延ロールは国内シェアを圧倒。近年はそれら技術を応用発展させ、強力な殺菌脱臭力を誇るハイブリッド光触媒製品(空気清浄機・特殊建材・大型工場向けVOC分解装置など)の新規事業に注力している。

世界初の技術開発を追求する
「弊社は、世界初の技術を以て起業しました。当時の製鉄工程で使い捨てだった造塊用鋳型を補修再生したのです。世の常識を変えたこのリサイクルの国内経済効果は数百億円?数千億円?測り知れません。以来ずっと技術開発に投資してきた。役員会で揉めますが、赤字でもやる。例えば光触媒のようにジャンルは不問。世界初ならOK。ワクワク出来ればOK。」
同社の萩尾社長(47)は笑う。

特許出願件数は290件超、ものづくり大賞優秀賞・同特別賞受賞をはじめ、発明表彰は数知れず。各官庁・地公体主管の研究助成・補助事業対象企業の常連であり、「経産省を筆頭に、毎年幾つかの助成をいただき、累計10億円は超えています。弊社はその業界筋(?)で有名みたいで、大変有難いです。」と萩尾社長。


『技術開発→新規事業化』の繰り返しを止めないことが恩返し
「北九州は、官営八幡製鉄所ルーツの製造業が多い。弊社もその一つ。現在も鉄鋼メーカーは最重要顧客であり、今後も変わりません。しかし、一つの業界におんぶ抱っこだけではダメ!虎の威に甘んじてはダメ!独立独歩の精神と、ジャンル不問の柔軟性を持ち、社会に貢献できる新技術を開発し、以て事業と成す。それを絶えず繰り返し成長していくこと、それこそがわが街わが親北九州への恩返しだと思っています。」
と萩尾社長は熱く語った。

部下ファースト環境のある個性派集団
「自分の意見を、はっきりと上に伝えることができます。」入社3年目、光触媒事業企画部の染矢係長(35)は、前職の大手販売会社営業職と比べながら、「自分のアイディアやビジョンに対し、実現可能なチャンスを与えてくれる環境がありますね。」と目を輝かす。
同じく光触媒製品の生産を担う入社29年目・ベテラン岡部工場長(52)は温和に語る。
「いい意味で個性の強い会社。独創的な技術と開発を軸に展開していますが、改めて見てみると従業員も事業の進め方も個性が強い。経営陣も極めて個性的(笑)。challengeを絶え間なく実践しています。」
『狙うは北九州’’発’’の世界‘‘初’’』、同社の技術開発・事業展開から当分目が離せそうにない。
