福岡ひびき信用金庫

九州最大規模の信用金庫

福岡ひびき信用金庫は、2019年3月末において預金量6,793億円、貸出金3,473億円を有する九州最大規模の信用金庫だ。大正13年に前身となる有限会社信用組合八幡庶民金庫を設立、組織変更や合併を経て、業歴はまもなく100年を迎える。株式会社ではなく協同組織金融機関として銀行と一線を画し、顧客との結びつき「Face  to   Face」を理念とする地域密着型金融機関である。

組織規模は大きいが営業地域は限定的

九州内では最大級の規模を誇る福岡ひびき信用金庫だが、職員の勤務地域は限定的だ。営業店舗は北九州市内を中心とした福岡県内のみ。掲載写真の人事部中島氏は言う、「転勤はありますが勤務地は福岡県内なので転居の必要はなく、単身赴任はしなくていいです。子供の学校区を変えなくていいのも嬉しいですね。」地元で働きたいひとに地元で活躍してもらう、地域密着方針は顧客に対してだけではない。

働きやすい職場環境

福岡ひびき信用金庫は職員数600名超のうち、40%が20代までの若手職員で構成される。長時間労働が当たり前だったひと昔前の金融機関から脱し、残業時間短縮等ライフワークバランスの実現にも力を入れている。写真の人事部松嶋氏は現在妊娠中だが、彼女によると「産休、育児休業は取得しやすい環境にあります。妊娠した多くの職員が制度を利用し、職場復帰をしています。」松嶋氏が着用している制服もマタニティ用であり、会社から無料支給される。また、信用金庫ならではのネットワークもあるようで、配偶者の転勤等で遠方に転居せざるを得ない職員に対しては、他県信用金庫への就職斡旋も行っているとのこと。多様化するライフワークに対応し、働きやすい職場環境を作り、やりがいを醸成する。そのやりがいを地域社会還元につなげたいと人事部担当者は話す。

機械にはない人間力で勝負

野村理事長は語る、「金融機関業界は先進技術による変革が目覚ましいが、AIがどれだけ進歩しても信用金庫に必要なものは人間力です。お客様と直接会って話をし、様々な相談に乗り、ソリューションをしていく。職員には、機械にはできない親身な相談役になってもらいたい。金融業務を通じてともに人として成長し、そしてその力を地域のために発揮してほしいですね。」人間力を活かした金融業務活動、「Face  to  Face」を基本理念とする理由がここにある。