絆整理サポート【株式会社APS】

遺品整理を通じて高齢化社会に貢献する
絆整理サポートは、株式会社APS(若松区)が展開する遺品整理事業だ。
遺品整理の中でも特殊清掃とは、主に高齢者孤独死の現場において故人が生前使用していた遺品・家屋を整理し原状回復をおこなう仕事である。同社はこれに加え、遺品供養、生前整理、遺産・遺品に関する相談対応等までを「遺品整理は単なる家財の片づけではなく、家族の絆をサポートする仕事だ」という行動指針のもと対応、高齢化社会を縁の下で支えている。


北九州市から孤独死を無くす
今、日本では核家族化が進み高齢者の一人暮らしが増加している。現在でも約 600 万人の方々が一人で生活を送っている現実がある。その為、家族との距離ができコミュニケーションが希薄になり家族の絆が無くなり孤独死が増加し続けているのは現代の社会問題だ。
「コミュニケーションが希薄になり誰にも看取られることなく亡くなっていく。絶対にあってはならない事だと思っています。北九州市では現在約5万6千人の高齢者が単身で暮らしていると言われています。孤独死は身体的健康が失われるだけではなく、社会的健康も失われることによって発生します。社会的健康とは、集団の中で役に立っている、会社や老人会など何かに属しているということが大切になってきます。少しでも多くの情報を発信することにより一人でも多くの高齢者のサポートができればと考えています。」
と大山社長(34)は語った。
現在、代表の大山氏は、高齢者施設や各種団体において、現場での経験について講演会を行い、家族の絆の重要性を発信し続けている。

遺品整理という仕事
社員の岡野さん(36)は遺品整理という仕事についてこう話す。
「遺品整理に立ち会うと故人の色々な物が見つかります。そんな中、時にはアルバム等、故人と依頼人との思い出の品が出てくることもあります。それらをお引き渡しさせて頂くと泣いて喜ばれる方もいらっしゃいます。私たちの仕事は故人と依頼者と想いを紡ぐことだと実感するんです。もちろん、現場は大変なことも多いお仕事ではありますが、とてもやりがいのある仕事です。」
地域社会を陰で支えてくれている存在について我々はもっと知る必要がある、域活編集部はそのように感じた。

家族の絆をサポートするためには社内の絆を
「社会的使命が高くやりがいのある仕事であるのと同時に、感情を揺さぶられることも多いのが遺品整理の仕事です。だからこそ、従業員の福利厚生、物心両面での豊かさ、働きやすさの追求については常に考えています。」
同社では、社員用休憩室の充実、レジャーボートでの沖釣り企画等、公私双方で社員満足度を高めることに力も注いでいる。
「家族の絆をサポートすると大きな目標を掲げているからには、まずは社内の絆が強くないと。仕事、家庭、プライベート全てで幸せであってほしいですね。」
大山社長は優しい目で語った。