九州機電株式会社

スピードと対応力 電気機械で地域を支える総合技術商社
九州機電株式会社(小倉北区)は1931年創業、産業用電機機械設備、空調設備を中心に、販売・設計・施工・メンテナンスを担う電気機械分野の総合技術商社だ。従業員数100名弱、日立特約店として日立グループを中心に100社を超える製品・サービスを取り扱い、企業向け設備からパーソナルな需要まで、スピードと対応力をもって地域を支える優良企業だ。

日立の特約店として産業機器の卸売りからスタート
「私のひい爺さんの弟が、今も残る門司港の郵船ビルで創業したのが昭和6年です。あの“海賊と呼ばれた男”出光佐三さんが門司商工会議所の会頭になったのがその翌年。創業者は「出光君!」と呼んでいたそうですが、それから約90年、あちらは世界的企業に成長しています(笑)」と言うのは、西賀(さいが)社長だ。「社名はマイナーかもしれませんが、聞けば誰もが知っているような建物のエレベーターや空調設備を工事したり、世界的な工場の生産設備など、いろいろなもので長年社会に貢献してきました。「あそこのあれは俺が入れたんだ」と担当社員も誇りに思っています。」

「利他の精神」が信頼を紡ぐ電気設備のプロ集団
「私たちが扱うのはコモディティ商品であり、必ずしもオンリーワンなものではありません。であるならば、『スピード』や臨機応変といった『対応力』がとても重要な付加価値となります。お客さんの工場がトラブルで止まった時、社員の機転を利かせた対応により短時間で復旧させた。それはもうお客さんから喜んでいただけます。そうした積み重ねで信頼を勝ち取る。そういったのがうちの強みですね。」と西賀社長は語る。こういった考え方が個々の社員に浸透し、九州機電の対応力は顧客の支持を集めている。

長期思考は社員を会社の財(たから)、「人財」にしていく
九州機電は従業員を大切にする会社として知られる。象徴的なのは結婚祝金だ。その金額なんと100万円、そのような会社は他に見たことがない。その他、子ども手当は子供ひとりあたり月額2万円、人生100年時代にあわせた定年制度の廃止など、九州機電は従業員のための制度が充実している。「社員が働きやすい職場で、大いに力を発揮してもらいたいですし、何よりも社員の幸せを会社として支援したい」という西賀社長の意向だ。「商売はお客様に喜んでもらわなければならないが、それを担う社員が喜んでないとそれは成しえない」この考え方が「社員」の価値を持続的に高めていると言える。
