株式会社モンリク

九州・中国地方の物流網を担う
株式会社モンリクは、門司区内の工場団地に本店を構える業歴90年超の老舗運送業者だ。輸送品として中心に扱うのはサッポロビール株式会社が製造する飲料。ビール等の缶、瓶、樽またはペットボトル等を工場から卸売業者や港へ配送。配送された製品は海を越えて、アジア各国でも消費される。同時に配送品の管理業も手掛けており、倉庫内には製品がきれいに保管されている。社長自らがフォークリフトに乗って倉庫作業をしている姿が印象的だ。昭和3年創業当初は馬車による配送をしていたそうだが、現在は20台超の大型車輛で九州・中国地区の流通を担う。
物流だけではない製造段階からのこだわり
大分県日田市のサッポロビール工場内での作業も取材、取り扱う業務内容の多さに驚いた。広大な場内でのリフトを用いた飲料の入出庫、製品の箱詰め作業。ビールサーバーの洗浄も行っており、これにより九州内飲食店のサーバーが清潔に保たれている。また、廃水や製造過程で発生した副産物の管理も行っており、輸送業者の範疇を超えている。門司区内にサッポロビール工場があった昭和初期からの同社との関係は深く、サッポロビール商品はモンリクなくして家庭や店舗に並ばない。

安全への取り組み
藤川社長は言う、「運送業という車輛を取り扱う業務上、安全面には特別の配慮をしています。交通事故は被害者、加害者双方が不幸になってしまいますので、そうならないために社員だけでなく、地域住民の方にも交通安全意識が醸成されるような試みも行っています。」地域で開催される交通安全教室に当社は毎年参加、園児に対して保有車輛による乗車体験活動を行っている。「園児の皆さんが、小さい頃からトラックなどに触れあっていただき安全に関心を持ち、興味を持って未来の物流に携わってくれれば嬉しいですね。」

どのセクションでもお客様の笑顔につながる
求める人材はドライバー、倉庫やビール工場内の作業員等幅広く、相互に業務が結びついている。藤川社長は語る「物流企業ですが、取り扱う業務はさまざまです。それぞれのセクションがありますが、どの工程が欠けても消費者に満足いただけません。ただ頼まれたものを運ぶのではなく、製造段階から携わり、何をどんな人に届けるのか想像することができるので、輸送品にも思い入れを持っていただけると思います。」どの工程で働いても、行き着く先には消費者の笑顔がある。物流なくして物は人へ届かない。藤川社長の話す安全意識や輸送品への思いから、普遍的な業務だからこその堅実さを感じた。
