岡野バルブ製造株式会社

高温高圧バルブにおける世界的・技術的ニッチトップ

岡野バルブ製造株式会社(門司区)は1926年創業、東証二部上場、原子力・火力発電所で使用される高温高圧バルブの製造・メンテナンスを主力事業とする、北九州を代表する企業のひとつだ。

発電産業という特殊な産業に位置するため一般の知名度は高くないが、高温高圧バルブにおける世界的・技術的ニッチトップであり、国内シェアは圧倒的、海外にも多くの製品を供給、世界の発電インフラを支えている。

新たな地域の魅力を創り出す

「北九州はものづくりの街と自他共に認識していると思いますが、そのノスタルジーにすがっている限り抜本的な地域の活性化は難しいでしょう。」同社の岡野社長(39)は語る。

「国内、北九州の製造業が従来のまま、もしくはマイナーチェンジしかしない製造業である限り、世界的な産業構造が目まぐるしく変わる中、国内製造業は確実に斜陽産業です。今ある地域の強み、特徴に目を向けることも大切ですが、それが衰退しつつあるならば尚更、新たな産業、文化を創り出す気概と行動がなければ、この地域の抜本的な再興はないと思います。」

未来型ものづくり企業の先例となる

「発電業界で確固たる地位を築くに至った当社ですが、東日本大震災の発生、原子力発電所の停止は、原子力産業に大きく依存していた我々に大きな影響を与え、創業当時のスピリットを思い出させました。」

「第四次産業革命、産業のスマイルカーブ化、モノ売りからコト売りへのシフト、製造業が取り組むべき課題は無数です。先人の遺産に甘えるのではなく、1世紀に渡り蓄積した基盤に革新的新興技術を組み込み、ものづくりの街北九州から、日本へ、世界へ、未来型のものづくり企業のあり方を示したい。これが我々のビジョンです。」岡野社長は熱く語り続けた。

「自走型」人材とハイブリッド人材

採用担当の山口さん(34)は話す。

「中途採用については事業構築、マーケティング、IT等のスペシャリスト人材を求めています。当社の型にあわせることは全く求めてなくて、当社の経営資源を活用して「暴れ」て欲しいですね。管理不要な「自走型」人材を求めていますし、そのような人材に裁量権が与えられます。社長は「アベンジャーズ」が欲しいとよく言っています(笑)。」

「新卒採用については、クリエイティブなことに興味があって、ハングリー精神旺盛な方を求めています。様々な分野のスペシャリスト、製造業スペシャリスト、アベンジャーズ達に揉まれてハイブリッド人材になって欲しいですね。」