シャボン玉石けん株式会社

健康な体ときれいな水を守る
シャボン玉石けん株式会社(若松区)は1910年創業、「青いお空が欲しいのね・・・」で始まるCMソングでお馴染みの、無添加石けんの製造・販売をおこなう企業だ。
化粧品日用品において日本で初めて「無添加」という言葉を商品につけ、無添加のパイオニアとして人と環境に優しい製品づくりで差別化、地域での圧倒的知名度だけでなく全国に多くの「シャボン玉」ファンをもつ、北九州を代表する企業のひとつだ。

公害の街から環境未来都市へ、 地域と共に歩む
「身体に悪いとわかった商品を売るわけにはいかない、そう決意して合成洗剤から無添加石けんの製造・販売に切り替えた当初、赤字は17年間続き、社員はわずか5人にまで減りました。それでも信念を曲げなかった。その信念のおかげで今のシャボン玉石けんがあります。」
同社の森田社長(44)は語る。
「合成洗剤から無添加石けんへ、公害の街から環境未来都市へ、奇しくも当社と北九州市は同じ道を歩んでいます。当社の今があるのも地域と地域の方々に支え続けていただいたおかげ、今後も地域と共に歩んでいきます。」
業容拡大により九州での販売割合は3割程度となっているが、同社の地元意識は強い。

最高の顧客体験を
シャボン玉石けんが大事にしているのは、マスマーケティングではなく地道なシャボン玉ファンづくりだ。
森田社長は全国に講演で飛び回り、お客様相談窓口も充実、産業観光として実施している同社工場見学の受け入れ人数は年間1万5千人を超える。
「無添加を謳っても本当に無添加な製品はわずかです。本当の無添加、製品の良さを、私や従業員とお客様のコミュニケーションによってしっかりと知ってもらう。そのうえで当社の製品をご愛顧いただくことが一番の喜びです。」
着実な経営で同社の売上は10年間右肩上がり、年商70億円を目前としている。

「やりたいことがやれる」
「家族主義経営」

創業110周年の老舗企業だが従業員の平均年齢は34.5歳と若い。
マーケティング部の富村課長(39)は「やりたいことをやらせてくれる会社です。何よりも人に恵まれていますね。」と自身が手掛けた「香害」に関する広告を片手に話す。同じくマーケティング部入社2年目の郡山さん(24)は「社員が優しくて公私ともに仲が良い、すごく働きやすいです。会社の評判が高いのも自慢です。」と目を輝かせる。
「小売店でお客様が当社製品を手にとる瞬間を見るのが一番嬉しい」二人は声をそろえる。誰よりも従業員がシャボン玉石けんという会社と製品のファン、シャボン玉石けんの強さの秘訣はどうもそこにありそうだ。
