株式会社アステック入江

鉄づくりで培った確かな技術力、幅広いフィールドへ
株式会社アステック入江(八幡東区)は、1910年に創業し、九州・山口・堺での鉄づくりを支えてきた。鉄づくりにおいては、「製鋼」という工程に関わっており、溶けた鉄から不純物を取り除き、粘りのある強靭な鋼をつくるための技術を提供している。その他にも、鋼管の製品加工も行っている。現在は長年培った技術を活かし、環境リサイクル、ファインセラミックスなど幅広い事業展開を行っており、その中でも独自の金のリサイクル技術は“世界唯一”といわれている。
現在社員は約760名、北九州・大分・山口・兵庫・大阪に支店・事業所があり、西日本を中心に展開している会社である。

アステック入江の未来予想図
高橋社長は会社の展望について、こう語る。「当社は110年以上、365日昼夜を問わず鉄づくりに携わってきました。現場最前線で働いている人の仕事をより安全に、簡単にできるように皆で一緒に知恵を絞っていきたい。また、環境・リサイクルとして、金、銅などのリサイクルやセラミックスの商品開発も進め、社会にも貢献すると共に、より一層収益力の高い会社を目指します。2020年8月にはセラミックスと都市鉱山リサイクルの響工場がエコタウン(若松区)で稼働開始するので、独自の技術を伸ばしていきたい。」

写真は、セラミックスと都市鉱山リサイクルの響工場
世界に誇れる環境都市“北九州”地元企業の可能性
元々、同社は北九州工業地帯からスタートした。かつては「公害の街」と言われた時期もあったが、現在は世界に誇れる「環境都市」に変貌を遂げた。「周辺には同じ時期に創業し、固有技術に優れた会社が沢山あります。1社単独では中小企業かもしれませんが、複数の会社が手をつなぎ技術や人や経営の交流を通して、お互い高めていけば、世界に誇れる価値が生み出せるはず。地元には優れた学校も沢山あります。ぜひ、地元企業にも目を向けてもらい、産官学の力を結束し北九州を活気あふれる元気な地域にしたい。」と高橋社長は笑顔でそう語った。

一人ひとりを大切にする、アットホームな職場
2019年入社の山下さんは、大学の専攻を活かし、機械設計の仕事を担当している。「鉄鋼業ならではの巨大な設備の設計ができ、実際に完成したものを見たときにやりがいを感じます。若手にも積極的に仕事を任せてくれる環境です。」と話す。

2018年入社の坂口さんは、地元企業への就職、社員の雰囲気に惹かれ、入社を決めた。現在は、法務関係の仕事を主に担当している。「日頃から周りの方が気にかけてくれる温かい職場ですね。法務関係以外にも、広報やシステム関係等の仕事にも携われ、様々な経験を積むことができています。」と話す。アットホームな社風が、社員の可能性を広げ、イキイキと働くことができる秘訣なのかもしれない。
