株式会社尾崎商店

SNSを駆使した情報発信 令和時代の八百屋さん

 ㈱尾崎商店(小倉北区)は1945年創業、門司区吉志で「まちの八百屋さん」として地域の方々に長年愛されてきた。量販店の進出や時代の流れと共に、近年は病院施設や飲食店への野菜、果物の卸売りが主力となり、北九州で有名な本格回転寿司「京寿司」へ野菜を卸しているのも尾崎商店だ。市内多くの飲食店へ野菜を卸しているので我々もどこかで尾崎商店の野菜を食べていることは間違いない。現在尾崎商店のかじ取りを担っているのは三代目の尾崎好政さん(36)、若いトップが牽引する様々な取り組みは尾崎商店と最終消費者である地域の方々を再度急速に結び付けている。

旬の野菜と調理方法をお届け

 「野菜は美味しい、旬の野菜をベストな調理方法で食べれば尚更おいしい。私が伝えたいのは本当にこれ一つに尽きます。」尾崎代表は野菜が乗り移ったかのように語る。

尾崎商店の探求心はとめどなく、取り扱う野菜は市場からの仕入れだけでなく、農家に直接足を運び旬野菜の買付けなども積極的におこなっている。また、単に野菜、果物を販売するだけでなく、年中野菜が食べれるようになり旬を忘れた我々に旬野菜をお手ごろに詰め合わせたパック販売や、それらの調理方法を書いた手書きのカードを付けるなど、ユーザーフレンドリーな心配りが光る。さらにそれら情報はSNSでも発信、フォロワーからのリプライなどで尾崎商店のSNSは賑わっている。

野菜は重い!?お届けします。

 コロナ禍によって不要不急の外出を控えるようになった昨今、尾崎商店が始めたのが野菜、果物の宅配サービスだ。「コロナ禍でも、コロナ禍だからこそ、美味しい野菜で豊かな生活を送って欲しい、そう考えて宅配サービスを始めました。うちも人員に限りがあり規制もありますが、コロナが収束しても可能な限りの宅配対応をしていきます。それに元々野菜は重いし嵩張ります。高齢化が進む今、お年寄りにとっては野菜の宅配は助かるのではないか、また主婦の方々の負担も減るのではないか、そういった想いもあります。」一見こわもての尾崎代表だが言葉は優しい。宅配サービスには規制も多いが、コロナで生活様式も変わった現在、規制の在り方も柔軟に変えていく必要性があるのではないか、域活!!編集部はそう感じた。

ベジタブルドリーム

「一次産業やそれに関わる仕事は流行らない、そんな印象があるかもしれませんが、それは違います。人が生きていくのに必要不可欠なモノを扱うからこそ可能性は無限ですし、当たり前のものを当たり前じゃないやり方でやることに面白さがあります。一緒に「ベジタブルドリーム」を追って、うちの扱う野菜、果物やサービスで多くの笑顔を作ってくれる仲間を求めています。」百聞は一見に如かず、SNSから尾崎商店の野菜を頼んだ域活!!編集部は、野菜に対する価値観が一変した。