株式会社リン・リン

北九州1号店のドコモショップ

社名である「リン・リン」というのは黒電話時代の呼び出し音。「ちょっと古くない?」と思った人もいるだろうし、若い人ならそもそもそれが電話の音だとイメージできないかもしれない。八幡西区と飯塚市でドコモショップを5店舗運営する同社が、なぜこの社名なのかというと、電話の音が「リンリン」だった時代からずっと携帯販売の代理店を続けているからだ。

創業は平成5年。NTTは携帯通信事業を始めるにあたり、代理店を営業してくれる会社を募った。だがその当時の携帯電話は女性芸人の平野ノラが「しもしも~?」と言って肩にかけているあのショルダーバッグ並みの大きさのもの。とても高価なものだったし、現在のようにスマートフォンが普及する姿を想像できている人は少なく、代理店業に手を挙げる人もいなかった。その中で目をつけたのが建設業を営んでいた川越社長だった。

ドコモショップとしては北九州1号店。九州でも3号店。それからというもの、地元に根付くドコモショップとして地域の信頼をベースに成長を続けてきた。

人と地域を大事に

川越利成社長の理念は「企業は人なり」である。働く従業員とその地域を何より大事にしてきた。だからこそ地元以外に店舗を出さず、従業員が長く働き続けられる環境を整えている。

女性が7割の職場で、時短勤務でも正社員として働き続けられるし、1店舗あたりの従業員数が確保されており、休みの希望も通りやすいそうだ。顧客対応をする販売業務と、法人営業、バックヤード業務の3つの職種があり他店舗との交流も盛んだ。フットサルやマンガなど同じ趣味を共有する仲間がすぐにできるそう。

若い社員も多く横のつながりができるので、お互いに刺激を受けながら共に成長できる。

端末を通じてライフスタイルの提供を

スマートフォンやタブレット端末は常に進化を続け、それを販売する側も常に学び続けなければならない。ただし、その知識さえあればいいのではなく、重要なのはお客様がどんなライフスタイルを求めていて、その手段として何が必要なのかをヒアリングすること。

商品やお客様のライフスタイルが変化しても、地域のドコモショップとしてお客様のよりどころであり続ける株式会社リン・リン。ただの販売員ではなく、歴史のあるドコモショップで地域を支える一員になるのはとてもやりがいのある仕事だろう。