株式会社資さん

北九州のソウルフード資さんうどん

北九州でうどんと言えば資さん(すけさん)という地位を確立し、市民に愛され続けている株式会社資さん。1976年に創業、現在は福岡、山口、佐賀、熊本、大分に56店舗(2021年9月時点)を展開し、2000人以上の従業員が従事している。

コロナ禍で時短営業を行う中、テイクアウトは24時間対応の店もあり、夜間勤務の方々などあらゆる市民の「食」を支えている。家で調理しなくてもすぐに食べられるよう改良された容器でのお持ち帰りやデリバリーも好評。また、お持ち帰り専用商品も登場し、人気を博している。遠方のお客様の中には通販を利用している人も多く、定期的に肉うどん等が送られてくる定期便も好調だ。

地域のお子さま支援にも積極的に取り組んでおり、児童養護施設へのキッチンカー訪問や子ども食堂への無償提供なども行っている。

創業者のDNAを受け継ぐ経営理念「幸せを一杯に。」

佐藤崇史社長は株式会社ファーストリテイリングなどを経て2018年に代表取締役に就任後、創業者の大西章資さんを知らない社員が増える中で、創業者の想いを継承する羅針盤となる経営理念をつくるところから着手した。

経営幹部以外にも各店舗の店長や工場、本部の社員などあらゆるメンバーと共に半年かけて議論され形となったのが「幸せを一杯に。」という経営理念だ。常に味や接客の質にこだわり、最高の一杯を届ける。また幸せをいっぱい(たくさん)にできるよう、九州を中心に地域を拡大し「資さんうどん」ファンを着実に増やしている。

佐藤社長は「資さんが大切にする想いを表すこの経営理念が、従業員一人ひとりの羅針盤となることで、お客さまに味、サービスともに喜んでいただき、従業員さんが誇りをもって働くようになっていければと思っています」と話す。

個性的な若手が活躍!北九州の資さんから、九州の資さんへ

高校時代のアルバイトから店長経験を経て、新店開店時の従業員教育、運営管理を担当する新店課課長の藤本隆之さん。今まで近くに資さんうどんがなかった地域の方々に店舗へ足を運んでもらい、食を通じた喜びを感じてもらいたい、との想いを持って日々奮闘中だ。新店課のトレーナーたちとともに、「幸せを一杯に。」するべく資さんのDNAを新店の従業員に丁寧に伝える。

結婚を機に地元北九州にUターンし、店長、新店教育責任者等を歴任した山内裕太さんは昨年より出店開発本部長を任されている。資さんうどんを「北九州の資さん」から「九州の資さん」、さらには「日本の資さん」にするべく、現在、九州・中国地方を中心に出店候補地を飛び回っている。

主に九州各県からの出身者が集まる「資さんうどん」だが、特に最近は北九州市出身でUターン入社する方も増えているとのこと。地元が好きで、その魅力を内外で発信したいという方が集まっているようだ。従業員からもお客様からも愛される「資さんうどん」のこれからの成長が楽しみだ。

藤本隆之さん
山内裕太さん